従来のコーンスピーカーが抱える課題

従来のコーンスピーカーには、大まかに言って3つの技術的課題があり、高忠実度再生を妨げています。

コーンの分割振動
コーンは分割振動を起こさないこと、言い換えると、その各部分が現信号と同じ位相と振幅で振動することが重要です。しかし従来のコーンスピーカーでは、コーンの周辺部はエッジに接続されているため自由に動くことが出来ません。またコーンの剛性が充分でなく、駆動点から離れた部分に振動の遅れが生じます。これらの現象はコーンの分割振動をもたらし、その結果、再生音の忠実度を大きく損なうことになってしまいます。
コーン形状に起因する問題
コーンはその円錐型の形状のため、くぼみ部分で空気が共振する望ましくない現象があり、「前室効果」と呼ばれています。また同じくその形状から、コーン上の各点からリスナーまでの距離は同一ではありません。その結果例えコーン上の各点が同位相で振動しても、各点からの音は互いに位相がずれた状態でリスナーに届き、全体として位相が揃った音になりません。
エッジの弊害
エッジはその目的からして柔らかい材質で造られています。そのため自分の固有モードで振動し易く、これは「エッジ共振」と呼ばれ、勿論ピストンモーションではなく、高忠実度再生の障害になります。